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憧れの職業に転職するということ。ファンから羽ばたくキャリアストーリー

憧れの職業に転職するということ。ファンから羽ばたくキャリアストーリー

オリックス野球クラブ株式会社

事業推進部 企画グループ

松田 義貴さん

「スポーツに関わる仕事」を憧れではなく天職にしませんか? パシフィックリーグマーケティングが運営するスポーツ業界専門の転職エージェントサービス「PLMキャリア」を通じて転職された方に、転職のきっかけや仕事の魅力をうかがいました。

今回紹介するのは、新卒で大手通信会社に入社しスポーツリーグやチームのデジタルマーケティング支援などに従事したのち、オリックス・バファローズへの転職を果たした松田義貴(まつだ・よしたか)さん。

「憧れの職業だった」と話すバファローズ球団職員となった松田さんの転職活動の裏には、一体どんなストーリーがあったのだろうか。

目次

  1. 思い描く未来を形に。松田さんのキャリアのはじまり
  2. チャンスを確実に掴むため…1年半着実に進めた転職活動
  3. 憧れだったチームで働く“現在”

思い描く未来を形に。松田さんのキャリアのはじまり

松田さんが球団で働くことに興味関心を持ったのは、情報知能工学を学んでいた学生の頃だった。

小学校から高校まで野球漬けの毎日を過ごしていたこと、またバファローズがずっと好きだったこともあり「将来的にはバファローズでマーケティングをやりたい」と思い描くようになったという。

そんな松田さんのキャリアのはじまりは、新卒で入社した大手通信会社だった。

「スポーツ業界ではない一般企業で、社会人スキル含め成長でき専門性が高められる会社に行き、それを持って球団へ転職をしたほうが活躍できるのかなというイメージがあったので、まずはスポーツに携われる大きな会社を選びました」

と、将来のビジョンを持って入社。スポーツビジネスを管轄する部署で、Jリーグのデジタルマーケティング支援、5Gを活用したマルチアングル視聴観戦サービスの企画、スポーツくじ事業の立ち上げとマーケティングなどを担当する。また会社が保有するラグビーチームでチームスタッフとして試合運営に携わるなど、多様な形でスポーツビジネスを経験していった。

入社して3年ほどの月日が流れたころ、松田さんが感じたのは「スポーツビジネスってやっぱりおもしろいな」というポジティブな想い。また同時に、仕事で関わるリーグやチームの人たちの自分たちのチームやスポーツに誇りや覚悟を持って仕事に取り組む姿に憧れを抱き、スポンサー、パートナーという立場ではなくスポーツビジネスのど真ん中に入って仕事がしたいという想いがどんどん強くなっていくことを感じたという。

自らがスポーツビジネスを追求したい場所はより明確となり、バファローズへの転職活動へ踏み切ったのだった。

チャンスを確実に掴むため…1年半着実に進めた転職活動

バファローズへの転職活動は「求人は球団から直接出るか、パ・リーグの求人を多数扱うPLMキャリアから出るかどちらかだな」と考え、PLMキャリアに登録することからはじまった。

その後キャリアアドバイザーとの面談に進むも、当時松田さんの希望職種の求人はなかったという。

あくまでもバファローズの“希望職種”への転職が目的だったため、求人が出るのを待つことに。数年後かもしれないし、そもそも出ないかもしれない。“待つ”時間をどのように過ごしていたのか問うと、

「見逃したくなかったので、ずっとチェックはしていました。希望職種の求人が出たものの条件が合わない可能性もあると考え、他球団、スポーツ業界全体の求人も1年通して見ていたんです。すると、このタイミングに募集が多いな、こういう人材が求められているんだな、こういうスキルがあるとこれくらいの条件なんだな……など、なんとなく傾向が見えてきました」

応募してから準備、ではなく転職市場の分析をしたうえで焦らず着実に進めていった。

そして待つこと約1年半、ついにドンピシャの希望職種と条件が合う求人が出たので、再度PLMキャリアへコンタクトをとり応募。結果、見事内定。

「ずっと憧れていた職業、チームで働けることになり純粋に喜びを感じました。また、前職で携わったスポーツビジネスの経験が認めてもらえたことで、自分の選択は間違っていなかったと感じられたこともうれしく思います。さらに、その経験を評価いただけたのは、前職で一緒に仕事をした方々のサポートやご指導のおかげであり、心から感謝しています。」

いざチャンスが回ってきたときにチャンスを確実につかむための大切な準備期間を経て、松田さんはオリックス・バファローズの球団職員となったのだった。

憧れだったチームで働く“現在”

現在、松田さんは事業推進部でチケット、ファンクラブ、MDなどファン向け事業の横断的な戦略を立てる役割を担い、マーケティング施策の推進、データ分析、システムまでを一貫して担当している。

入社1年目にも関わらず、松田さんひとりで担当しているプロジェクトもあるそうで、

「大変な部分もありますが、裁量を持って働け、意思決定のスピードが早いところは人数が少ないがゆえのメリットだと感じています」

また「ファンの皆さんが何を求めているかをキャッチするためには、データと現場で感じることの両方が大切で、それが一致したところが答えなんだろうなと思います。現在の仕事はデスクで完結するからこそ、現場にもどんどん出て行きたいです」と、意欲的だ。

「自身も小学校から高校まで野球をやっていたこともあり、スポーツの魅力、特に野球の魅力を信じています。自分が好きな野球、バファローズの魅力をいかに多くの人にわかりやすく、おもしろおかしく、魅力的に伝えるかが我々の仕事。より多くの人に好きになってもらいたいですし、野球の力で感動、興奮、共感を届けられたらうれしいです。それを仕事にできているところがやりがいかな」

そう想いを口にした松田さん、今後の展望については

「3連覇したこともあり球場に足を運んでくれる人、ファンの数は大きく増えました。とはいえまだ伸びしろがあって、発展途上の球団だと思っています。まずは全試合満員になるようなスタジアムをつくっていくために、データドリブンなマーケティングをしっかり球団のなかで進めて貢献していきたいです」

最後に、スポーツ業界を目指す方へ

「華やかで特殊な業界に見えるかもしれませんが、一般企業との大きな違いは感じません。ただ世の中からの注目度に比べて、企業の規模がかなり小さいのでスピード感を持って、裁量を持って進めることができ、それが多くの人に届けられるやりがいのある環境です。裁量があるからこそ『自分はこうしたい、あれがしたい』と主体的になって、専門性と主体性と想い、この3つを持っていれば活躍でき、やりたいことができる。スポーツ界、野球界の発展につなげられるんじゃないかなと思います。特殊な業界ではないと言いましたが、日々試合があってその結果に対して一喜一憂できるというところに関しては、他の業界では感じることのできない楽しい部分だと思います」と、自身の経験を伝えた。

表に出ることはないたくさんのスタッフの思いが渦巻き、それぞれがその役割を全うすることでチームを支え、輝くプロ野球の舞台。

松田さんの根本にある、幼少期に自身が夢中になって取り組んだからこそ感じた「野球の魅力」を信じる気持ちと「バファローズが好きだ!」 という熱く、純粋な想い。そしてマーケターとしての確かな実力と実績で、バファローズを今よりさらに魅力的なコンテンツへと輝かせてくれるだろう。

新世代が創るこれからのプロ野球界に、期待せずにはいられない。

 

文・池田紗里

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