シーズンシート運営に座席改修。よりよい観戦体験の提供を目指して。
株式会社千葉ロッテマリーンズ
BtoC本部 コンシューマビジネス部 チケットグループ
門間崇史さん
「スポーツに関わる仕事」を憧れではなく天職にしませんか? パシフィックリーグマーケティングが運営するスポーツ業界専門の転職エージェントサービス「PLMキャリア」を通じて転職された方に、転職のきっかけや仕事の魅力をうかがいました。
目次
重要なのは「シーズンを通して楽しんでもらうこと」
仲間と同じ時間を共有し、歓喜の瞬間を分かち合う。球場観戦の醍醐味の一つだ。千葉ロッテマリーンズの本拠地・ZOZOマリンスタジアムにはさまざまな種類のグループシートが設置。2025シーズンも2階席(フロア4)屋根付きエリアに「シーニック・ボックス」が新たに登場するなど、その需要は高まり続けている。
株式会社千葉ロッテマリーンズ BtoC本部 コンシューマビジネス部 チケットグループで働く門間崇史さんは、主にシーズンシート関連業務を担当。プライベートルームと呼ばれているVIPエリアの運営や管理、来季のチケット販売に向けた準備に取り組んでいる。
シーズンシート販売のゴールは「座席を契約してもらうこと」ではない。
「法人のお客様の場合、お取引先様とのコミュニケーションや社内の福利厚生での活用が主な購入理由となっています。シーズンを通して楽しんでいただけるか、接待や福利厚生の場面で利用してもらったときに、しっかりメリットを享受していただけるかを考えながら運営しています」
どうしたらお客様に満足してもらえるか。その意識は、シーズンシート運営の他に担当している業務でも同じだ。
前述した「シーニック・ボックス」の新設など、チケットグループの中でも座席改修にも携わっている門間さん。2024シーズンに「シートMロッソ」からリニューアルした、一塁側内野席上段エリアにある「プレイヤーズ・シート」も手がけたものの一つ。月替わりのPLAYERS COLLAB DRINKの提供やリアルトレカの配布といった、選手にまつわる特典を楽しめるシートだ。
「昨年までは、飲食店で使えるドリンク1杯のチケットと軽食を特典としていましたが、今年のプレイヤーズ・シートを運営するうえでは、より選手を身近に感じてもらえるような特典を用意したいなと思い、月替わりのPLAYERS COLLAB DRINKとオリジナルリアルトレカのランダムを配布しています。昨年より座席稼働率が上がっていたり、リピートして購入頂いているのがデータに表れたときはうれしいですね。」お客様の声をより広く聞くことも大事にしているという。さまざまな意見を踏まえ、よりよいサービスの提供につなげていく。
「お客様のご意見や感想を確認しながら、サービスの改善に役立てています。お客様のご意見は、自身にとっても新たな気づきが生まれるきっかけになるため、非常にありがたく感じています」
さまざまな業務に挑戦するおもしろさ
チケット業務に加え、他部署のスタッフと連携しながら座席改修も担当している門間さんは、大学卒業後に新卒で入社したプロレスの興行会社でも幅広い業務に従事していた。
「会社の人数が少なかったこともあり、担当する興行に紐付く業務は何でもやっていました。営業部に所属していましたが、実際は興行運営・イベンターのような立ち位置で。チケットはプレイガイドでの販売のほか、プロレスには手売りという文化があって、直接お客様のもとに行って販売することもしました。あとは、アルバイトスタッフの手配をしたり、プロモーションとして選手のメディア出演を調整したり」
前職でさまざまな仕事を経験するなか、特にチケット販売においてある疑問を抱いていた。それは、お客様の属性を把握できないこと。勤めていた会社にチケット販売のデータ分析システムが導入されていなかったことから、イベントなどの施策を講じてもその効果を測ることができなかったのだ。「データを活用して、マーケティングができるところで働いてみたい」という思いから転職を決断した。
「今、チケットマーケティングをメインで担当しているわけではないですけどね(笑)。でも、プレイヤーズ・シートもターゲットを明確にしながら設計しました。その結果、お客様の属性に変化が生じていることも事実です。それらをまた検証し、改善していけるところがいいなと思っています」
スポーツ業界を軸に転職活動を行っていた門間さんは「大手の求人サイトにも登録していましたが、スポーツ業界のリアルな状況など、持っている情報量が違いました」とPLMキャリアを利用。担当キャリアアドバイザーとも密にコミュニケーションを取っていたようだ。マリーンズとの出会いも、キャリアアドバイザーの勧めがきっかけだった。
「Bリーグチームも気になっていて、キャリアアドバイザーの方に『求人出ていませんか?』と連絡したら、『マリーンズの求人も出ていますよ。受けませんか?』と言われて。マリーンズにはなんとなく保守的なイメージを持っていたのですが、『最近はこういう活動をしていますよ』と、自分が得られていなかった情報を教えていただきました」
漠然と抱いていたマリーンズのイメージは、面接を経て大きく覆された。
「面接官の部長が若い方で『この人と働いてみたい』と思ったんです。年齢が近いと、ある程度感覚も近いと思っていて、自分に合っている環境だなと。やりたいことができそうというのはもちろん、一緒に働く人が理解してくれるかどうかも大事だと思っています。」
門間さんの入社と同時期に、マリーンズでは若い職員がさらに増えたという。新しい風が吹いたことで、事業も拡大していこうという動きに。
「皆さん専門性を持っている方が多いですが、それ以外の分野にも関わる必要があります。『自分はこれをやってきたのでこれしかやりません』ではなく、いろいろな仕事に対して積極的に取り組む姿勢が大事だなと。自分も座席改修の知識は全くありませんでしたが、他球場を視察したり、以前の担当者に聞いたりしながら、少しずつ覚えていきました」と門間さん。グッズ制作やファンクラブ運営にも興味があり、将来的にはBtoCの分野全般で活躍できるようになりたいと話した。
最後に、この仕事を目指している方へメッセージ。
「楽しいことだけではないですが、お客様が笑顔で帰って行くのを見たときや『また行きたいね』と話している声が聞こえてくると、非常にやりがいを感じられます。幅広い業務に関われるのも日々勉強にもなりますし、新しいことに挑戦したい方は楽しめると思いますね。興味がある方にはぜひ一歩踏み出してみてほしいです」
インタビュー・文 高橋優奈