野球の試合を見たことがなかったのに、球団への就職を志した理由とは
株式会社西武ライオンズ
ビジネス開発部
篠原 彰太さん
「スポーツに関わる仕事」を憧れではなく天職にしませんか? パシフィックリーグマーケティングが運営するスポーツ業界専門の転職エージェントサービス「PLMキャリア」を通じて転職された方に、転職のきっかけや仕事の魅力をうかがいました。
目次
アメリカのスポーツビジネスはこんなに違うの!? アメフト部時代の衝撃
華やかなスポーツの世界には必ず興行がついてまわる。お客さんを楽しませ、地域に還元しつつ、利益を得るという仕組みはプロ野球では特にダイナミックだ。
チームを勝たせるのがGM、監督、コーチの役目であれば、チームを興行面から先導していくのが事業側の人々となる。プロ野球チームというソリューションや選手のタレント性、球場という3万人以上収容可の場を生かして。あるいは野球と直接的には関わらない部分でも、どんなビジネスの萌芽があるか――そんなことを日々考えている若手のホープがいる。株式会社西武ライオンズ ビジネス開発部の篠原彰太さんだ。
大学でアメフトを始めた篠原さんは、在学中にスポーツビジネスに触れたきっかけがあったという。
「当時、大学のアメフト部で3000人ほどの規模のスタジアムで試合をしていましたが、なかなか席が埋まらなかったんです。しかし、アメフトの本場アメリカでは、学生の試合で10万人規模のスタジアムでもお客さんが満員になることがあるということを知って、衝撃を受けました。もちろん歴史や文化という要因もあるとは思うのですが、学生が、勝っても負けても10万人に応援されるというのがすごく魅力的だと感じました」
アメリカではアマチュア含むスポーツを“ビジネス”として捉え、興行収入をチームや施設の強化だけでなく、お客さんの満足度向上、地域貢献などで還元していきながら、さらにファンを増やしてチームを大きくするという仕組みに、篠原さんは興味を持った。
「これが“循環”ということなんだなと思ったのがきっかけで、スポーツに関わる仕事に就きたいと思ったんです」
こうして新卒で入社したのは、スポーツアパレルメーカーだった。篠原さんは、リテール部に配属され、プロジェクトマネージャーとして新店舗の立ち上げを9店舗担当した。さらには、閉店店舗の引き上げも5店舗担当。そのほかにも、店舗開発でデベロッパーとの交渉や、内装施工決め、店舗オペレーション管理など、多岐にわたる業務を行った。立ち上げと引き上げという性質が真逆の進行を並行して行い、さまざまな職種・役割の人と相談し合いながら進めていったという経験と、情報処理能力の高さ、秀でた進行管理能力はその後の転職活動でもアピールになった。
PLMキャリアのnoteも熟読
転職を考えたのは、前職の転換期と、スポーツビジネスのより深部に携わりたいという思いが重なったタイミングだった。
スポーツビジネスのリサーチで、パ・リーグ6球団を株主としてビジネス推進を行うパシフィックリーグマーケティングの存在は知っていた。そして、その会社が「PLMキャリア」という人材紹介サービスを行っていたことも。篠原さんはスポーツ業界への専門性に惹かれ、登録をしたのだという。そして、日本におけるスポーツビジネスの最前線・プロ野球界へ志望度を高めていった。
実は篠原さんは転職前、野球のプレー経験はおろか試合も見に行ったことがなかったという。
そこで、PLMキャリアのアドバイザーからは、試合を見るのではなく仕事現場としての球場を見ることの重要性を説かれた。球場へ足を運んだことがなかった篠原さんは即行動。「今までの経験と球場の現場を結びつけて、自分に何ができるかをより具体的に考えることができました」と話す。
さらには、キャリアアドバイザーとの面接対策や面談、メールでのアドバイスだけでなく、PLMキャリアのnoteも熟読したという篠原さん。
「スポーツ業界への転職準備 や、企業研究のエントリーをしっかり読みました」
当初は、前職のアパレルメーカーでの経験を生かせる、球団のグッズを扱うMD部で応募した。だが、球団の見立ては少し違った。篠原さんのような人材こそ、新規事業の立ち上げなどで経験を生かせるのではないかと、もともと求人ににはなかった「ビジネス開発」のポジションでオファーをしたのだ。篠原さんは快諾、2022年入社に至った。
ライオンズ入社後は、「ビジネス開発部では、ライオンズの価値を今までとは違ったかたちでお客さんに届けるということが使命」と篠原さんも言うとおり、これまでにプロ野球界で初めての試みにチャレンジし続けている。たとえば、チームドクターが診療を行う「ライオンズ整形外科クリニック」の立ち上げや、3歳から9歳までの児童を対象にした総合スポーツ教室「スポーツアカデミー」の創設に携わってきた。
“篠原さんはどんなところをライオンズから評価され、内定に至ったと思いますか?” そんな問いに対し、篠原さんは「この会社とマッチしているな」「同じ方向を向いているな」と思った瞬間があって、それが確認しあえたのではと話した。
「最初にスポーツビジネスに興味を持ったきっかけであった、地域やお客さんとつながって、熱気やお金を循環させ、「チーム強化」と「事業投資」をしていくというビジョンをライオンズも持っていました。それを見た時に自分は間違っていなかったなと思いましたし、そういう考えを持つ会社に入れてよかったなと思います」